TREATMENT

疾患ごとの
診断と治療
疾患ごとの<br>診断と治療

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三叉神経痛、舌咽神経痛、顔面けいれん

病因と症状

三叉神経痛、舌咽神経痛、顔面けいれんは、神経に近傍の血管が圧迫して起こる病気でまとめて神経血管圧迫症候群と言われます。血管が神経を圧迫する位置で、異常な電気信号が出ることや血管からの交感神経物質が神経に影響するなどいろいろな説が提唱されていますが、神経が血管に圧迫されていること以外、詳細な病因はまだわかっていません。血管が圧迫する神経の機能の違いによって、これらは全く違った症状を引き起こします。

三叉神経痛とは

顔面の三股になった感覚神経の領域に応じた顔面の激しい電撃痛を特徴とします。食事、はみがき、会話など口を動かす動作で痛みが惹起されます。また痛みの生じる部位を触ることでも痛みが出現します。

舌咽神経痛とは

嚥下に伴う喉の激痛を特徴とします。痛みの性質が三叉神経痛と良く似ており、しばしば三叉神経痛と区別が難しいことがあります

顔面けいれんとは

片側の顔の筋肉がピクピクと自分の意志に関係なく収縮し、けいれんを引き起こします。症状は最初目の周囲に発現し、月日とともに症状が強くなります。また症状の範囲も広がり口の周りまで顔面の多くの部位がけいれんすることになります。症状によっては症状が強くなると片目が閉じてしまうまでのこともあります。

診断と検査

これらの神経血管圧迫症候群の診断は、患者さまの症状や病歴による評価を行い、さらに画像診断としてMRIを行います。特にMRIでの神経を細かく観察できる撮影法により、一般的なMRI撮影では判断が難しい症例でも神経と血管の関係を詳細に評価できます。

治療
三叉神経痛・舌咽神経痛

痛みを主症状とする三叉神経痛、舌咽神経に対しての治療は、当院では薬物療法、外科手術が選択肢となります。薬物療法を行い、症状が改善しない場合や薬物による副作用が出現してしまった場合は外科手術をお勧めします。またこの他に神経ブロック、神経節高周波熱凝固法、局所放射線治療などの選択肢があり、患者様の症状や状態に応じてこれらの専門施設への紹介も行います。

顔面けいれん

顔面けいれんに対しては薬物療法、ボトックス注射治療、外科手術が選択肢となります。実際にはよほど軽症の患者様以外は薬物療法はあまり効果が見込めません。

ボトックス注射治療

ボトックス治療はけいれんする部位(主に目の周りや口の周り)に注射をし、軽く麻痺させることにより症状の発現を抑えます。効果は3−4ヶ月で効果が切れたら再度注射を行います。安全性も高く良い治療ですが病気自体を治すことはありません。長期間に渡って注射することで軽度な顔面麻痺などの影響を起こす場合があります。若年の方などボトックス治療が長期になることが予想される方やボトックスの副作用が嫌な方は手術をお勧めします。

微小血管減圧術(脳神経減圧術)

神経血管圧迫症候群の手術として微小血管減圧術(脳神経減圧術)が効果的な治療法として知られています。手術の場所は患側の耳の後ろの後頭骨を削ります。顕微鏡操作下で神経と血管を圧迫している部位を確認し、神経を圧迫している血管を移動させ固定します。当院での入院期間は約10日ほどです。

当院について

当院の専門医は、前任地の青山病院で豊富な手術経験を積み重ね、2023年4月から新任地として当院で治療を提供しています。愛知県のみならず、近隣の地域からも治療のご紹介を受けています。微小血管減圧術の手術技術に熟練しており、患者さまに安心して治療を受けていただけるよう努めています。
また、当院では、患者さま一人ひとりの症状や体調に合わせた治療計画を立て、個別化された治療を行います。治療は当院での手術だけでなく、薬物療法などを併用し、さらに必要あれば、他の治療の専門施設への紹介も行い、患者さまの症状改善に努めています。

三叉神経痛、顔面けいれん、舌咽神経痛にお悩みの方は、ぜひ当院の専門外来をご利用ください。