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診療科・部門
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心臓血管外科

特徴
最先端の手術を取り入れて
患者さまに最適な医療を提供しています
心臓血管外科の特徴
東海地方のみならず全国から多くの患者さまを受け入れています

循環器の専門病院という特徴を活かし、2,000例を超える心臓手術の経験と実績があります。今では心臓・大血管手術は、年間約250例近く行っています。専門スタッフと最新設備のもと迅速な検査・治療が可能なことから、他院で手術が難しいといわれるような、ご高齢の患者さまや多くの合併症を抱える患者さまに対しても、安全な手術が可能な施設として全国から多数ご紹介をいただいております。

各々の年齢、手術前の状態、QOL(QualityofLife)を考慮し、患者さまにとって最適な医療を提供できるよう最先端の手術も積極的に取り入れています。また、緊急で手術を要する患者さまに対しましても、休日夜間問わず365日24時間体制で受け入れを行っています。

主な手技
低侵襲心臓手術

肋骨と肋骨の間を5~10cmほど切開して手術する Minimally Invasive Cardiac Surgery: MICS を当院でも導入しております。冠動脈バイパス手術、弁膜症手術において患者さまの術前の状態、疾患の程度を考慮し胸骨を切らない MICS が行えるか判断します。胸骨を温存するので早期退院が可能です。

冠動脈バイパス手術

開院当時から人工心肺を使用しない Off-pump 手術を行っており、現在では8割以上をこの方法で行っています。

弁膜症手術

65歳以上の方には、術後に出血の危険のある抗凝固療法を必要としない生体弁置換手術を積極的に行うようにしております。また、僧帽弁手術ついては人工弁を使用せず、ご自分の弁を温存する弁形成術を第一選択として手術を行っております。

大動脈手術

当院における大動脈手術はここ数年、増加傾向にあり、動脈瘤破裂や急性大動脈解離などの緊急手術も積極的に受け入れています。

心不全に対する手術

様々な左室形成術(バチスタ手術、ドール手術、セーブ手術などなど)を患者さまの個々の状態にあわせて行っています。

不整脈に対する手術

心房細動に対するメイズ手術を中心に、巨大左房や慢性心房細動などの難治性の不整脈に対しても積極的に治療を行っています。

手術実績
2016年 心臓血管外科手術
総数569例(待機手術 506例、緊急手術 63例)
 
病気の種類 症例数
冠動脈バイパス術 80例(低侵襲手術 14例、Off-pump手術率98%)
弁膜症 177例(低侵襲手術3例、経カテーテル大動脈弁留置術45例を含む)
胸部大動脈瘤 43例(ステントグラフト内挿術13例を除く)
先天性・その他の開心術 20例
腹部大動脈瘤 26例(ステントグラフト内挿術38例を除く)
末梢動脈疾患 39例
局所麻酔手術 184例(静脈瘤血管内焼灼術93例を含む)
開院~2016年までの手術件数
心臓手術について
手術ごとの時間
手術の種類 手術時間 入院日数
冠動脈バイパス術 4 - 5時間 10 - 14日
弁置換術 3 - 4時間 10 - 14日
胸部大動脈人工血管置換術 6 - 8時間 14 - 21日
腹部大動脈人工血管置換術 3 - 4時間 7 - 10日
低侵襲心臓手術 4 - 5時間 5 - 7日
治療の主な流れ
受診~手術までの流れ
1
外来受診
手術の必要性、手術に必要な検査の説明などを行い、入院日、手術日を決定いたします。遠方からご紹介の場合は、事前に手術日を決定して直接入院していただくこともあります。
2
入院前検査
手術に必要な検査を予約し受けていただきます。基本的には外来にて日帰りで出来る検査ばかりです。
3
手術の説明
入院前もしくは入院後に手術についての詳しい説明を1時間前後かけて、担当医から患者さまご本人とご家族の方に説明させていただきます。
4
手術入院
基本的に手術の前日もしくは前々日の入院となります。このとき追加で必要な検査があれば受けていただきます。
5
手術前日
前日は下剤と眠剤を内服していただき、21時以降は絶飲食となります。
6
手術当日
手術当日は朝9時30分に手術室に入ります。
手術室に入る前にシャワーに入っていただき、手術前に全身をきれいにしていただきます。また腕に点滴をさせていただきます。
手術室に入った後は、麻酔をかけて手術に入ります。
手術室では麻酔がかかるまでの間、患者さまにリラックスしていただけるように、お好きな音楽をかけることが出来ます。麻酔がかかり手術の準備が整うまで1時間前後かかりますので、手術が終了して病棟に戻られるまでには、手術時間プラス1~2時間前後かかることになります。ご家族の方は当日の朝は、手術室に入る1時間程度前に来院していただき、手術中はご家族控え室にてお待ちいただくことになります。
術後~退院までの流れ

術後の経過は、手術の種類や難易度、また患者さま個々の術前の状態によっても変わってきますので一概には言えませんが、大まかな目安として、順調に回復された場合の流れを示します。

1
手術当日
手術後は集中治療室に入室して、専門スタッフにより厳密な管理が行われます。
この時点ではまだ、麻酔がかかっていて患者さまは眠ったままです。
手術が終わりましたら担当の医師から、ご家族に手術中の経過をお話させていただきます。
麻酔から目が覚めるのは、夜中もしくは翌朝となりますので、ご家族の方には一度、患者さまのお顔を見ていただき、その後は自宅で休んでいただくこととなります。
2
翌日
麻酔からしっかり覚めて、お話をしたりベッドの上で体を動かすことが出来るようになります。ベッドの上で座る練習から始めましょう。夕方からは水分が取れるようにもなります。
3
2~3日目
この頃からお食事が開始となります。
体についている点滴などのチューブが抜けていき、体が身軽になりますので、ベッドから降りて、自分の足で立ったり部屋の中を歩いたり出来るようになります。
また、手術の際に切断した胸の骨を固定するため、胸に胸骨バンドという器具をつけて生活していただきます。
4
5~6日目
お部屋の外のトイレに行ったり、身の回りのことがある程度できるようになってきます。
5
7~9日目
この頃からシャワーにも入れるようになります。
6
10~14日目
退院後の栄養指導など、退院に向けての準備をしていただきます。
心臓カテーテル検査、心臓超音波検査、CT検査など手術後の状態を確認して、問題なければ、退院後の生活指導を受けていただき退院となります。
入院中のご家族の付き添いについて
  • 集中治療室を出られた患者さまは、ご自分の身の回りのことが出来るようになるまでの間、一般病棟の個室にてリハビリを進めていただきます。この間、お付き添いのご家族の方には、患者さまのリハビリのお手伝いをお願いしております。必ずしもずっと付き添っている必要があるわけではありませんが、ご高齢で痴呆が強い場合や、手術の影響で一時的に不穏になっている場合など、患者さまの状況によってはこちらからお願いすることもあります。ご家族で付き添える方がいない場合は、看護師と相談の上、臨機応変に対応させていただきます。
退院後の生活について
1
退院後2週間
退院後初めての外来受診となります。傷のチェックやお薬の調節、いくつかの必要な検査をさせていただきます。この頃はまだ、家の中で身の回りのことをする程度にとどめましょう。
2
手術後1ヶ月
ご自分のお体と相談して調子が良いようであれば、この頃からお天気の良い日に散歩に出たり外食をしたりと、少しずつ外に出てみましょう。また、無理をしない程度であれば、家の中での簡単な仕事や作業などをしてもかまいません。
3
手術後2ヶ月
個人差はありますが胸の傷や骨がしっかりと回復してくる時期になりますので、外来の担当医師から許可が出れば胸骨バンドを外して、車や自転車の運転などが出来るようになります。外でのお仕事や作業もご自分の体力と相談しながら開始して構いません。
4
手術後6ヶ月
ご自分のお体と相談して調子が良いようであれば、この頃からお天気の良い日に散歩に出たり外食をしたりと、少しずつ外に出てみましょう。また、無理をしない程度であれば、家の中での簡単な仕事や作業などをしても構いません。

退院後は当院の外来を何度か受診していただき、その後はご紹介いただいた先生のもと、もしくはかかりつけの先生のもとで経過を診ていただくことになります。また、遠方からお越しの患者さまは退院後、紹介してくださった先生、もしくは地元のかかりつけの先生のもとで経過を診ていただくことになります。

退院後の注意点

退院後、約2ヶ月間は日常生活でいくつかの禁止事項があります。

  • 自動車の運転
  • バイク、自転車の運転
  • 2kg以上の重いものを持つこと
  • 以上の3点は手術の際に切断した胸の骨に大きな負担がかかりますので、骨がしっかりとくっつくまでの間は控えるようにして、胸骨バンドをしっかりしましょう。手術から2ヶ月が過ぎて骨がしっかりとくっつけば、外来で担当医師から許可が出ます。また、お食事に関しては、基本的にバランスよく食べることが大切で、極端に偏った食事でなければ何を食べても構いません。ただし、手術の種類や、合併している病気によってはいくつかの食事制限が必要な方もいます。例えば、人工弁の置換手術を受けられワーファリンというお薬を飲まれている方は、納豆やクロレラといったビタミンKを豊富に含む食材は食べることが出来ません。また、腎臓の機能が低下している方や糖尿病を合併している方などは食事療法を行う必要があります。入院中に栄養士の方から食事指導を受けることが出来ますし、退院後も定期的に栄養教室を開催していますので、ぜひ利用していただければと思います。
    何か不明な点やわからないことがありましたら、外来受診の際に担当医師にお尋ねください。
費用

手術を含めた入院にかかる医療費は、手術の種類や入院期間によって違いはありますが、通常三割自己負担の場合で、おおよそ100~200万円となります。また、現在の保険制度では、一ヶ月で一定の額を超える医療費は高額医療費とみなされ健康保険から払い戻しされることになっており、払戻金は所得によって異なります。入院を含む、医療費に関するご相談など詳しくは、「会計窓口」までお問い合わせ下さい。