脳血管疾患(脳卒中)
脳卒中には大きく分けて、脳の血管が詰まったり狭くなったりして起こる「脳梗塞」、脳の血管が破れて出血する「脳出血」、血管にできた瘤(こぶ)が破れる「くも膜下出血」の3つがあります。
症状としては、四肢の運動や知覚の障害(手足が動かしにくい、しびれる、歩きにくい)、顔面の麻痺(顔がゆがむ)、言語の障害(しゃべりにくい、人の言葉が理解しにくい)、意識障害、我慢できない突然の激しい頭痛などがあります。
心筋梗塞や狭心症、胸腹部や四肢動脈の狭窄などの疾患を持つ患者さまは、頸部から脳の動脈系にも異常がみられる場合が多く、脳卒中になるリスクが高いと考えられています。すでに脳卒中の既往のある患者さまも少なくありません。
片頭痛や緊張型頭痛などの頭・首・肩の痛み、一時的に視野が暗くなる、見にくくなる、物が二重に見える、ふらつきやめまい、頭鳴りや耳鳴り、顔面がピクピクひきつる、顔面の激しい痛み、喋りにくい、物忘れ、ボーッとする、失神する、手足がしびれる・ふるえる・硬くなる、細かな動作がしづらい、歩きにくい、などの症状がみられる場合にも脳神経外科を受診することをお勧めします。
当院の脳神経外科では、最新の「3テスラMRI検査」による高精細な画像をもとに、脳およびそれに関連する疾患を無症状のうちから早期に発見できるよう心掛けています。また、脳卒中の予防だけでなく広く、脳・脊髄の疾患にも対応するよう努めていおり、頭痛・めまい・認知症などの脳神経に関連した疾患の診断と治療も行っております。
現在は、脳神経外科の医師が1名の体制のため、手術などの入院治療は行っておりません。入院治療が必要な患者さまに対しては、地域の基幹病院へ紹介しています。
ご自宅などで上記【脳卒中とは?】のような症状を生じた場合は、たとえ一過性であっても脳卒中の可能性が高いと考えられます。直ちに救急車を呼び、豊橋市民病院や豊橋医療センターの脳神経外科、または神経内科を受診してください。発症後の患者さまに対しては、当院でも適切な検査や治療・経過観察、再発防止に向けた診療を行っています。今後は、主に脳血管疾患を対象として脳神経外科を充実し、心臓・血管の専門病院である豊橋ハートセンターが、より広い意味での循環器病の専門病院となるよう努力して参ります。