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VOL.51

Vol.51:厳しい残暑に油断大敵
熱中症の起こる原因を知り、水分と栄養を摂って熱中症対策を。

9月になりましたが、まだまだ毎日暑い日が続いています。日中は連日30℃を超えており、油断できません。気温の上昇により“食欲が落ちた”“体がだるい”などといった症状を経験することがあるのではないでしょうか。いわゆる夏バテかな?と思って見過ごしてしまいがちですが、“吐き気”や“めまい”など、熱中症との区別もとても大切になってきます。

お盆期間は連日31℃を超える危険な日が続いていた 

図1を見ると、年々、気温が上昇し、年間を通して過去10年の平均気温よりも高い日が続いています。また、この時期の日最高暑さ指数は常に「危険」を示す31℃を超えており、気温が高い日ほど熱中症で搬送される人数も増加しているのが現状です(図2)*1

では熱中症はどのようにして起こるのでしょうか。環境省の熱中症予防サイト*1では、「環境」「からだ」「行動」の3つの要因によって誘発されるとされています。もともと人間は、体温が上昇した時には皮膚表面から放熱したり汗をかくことで体温を外に逃がし、体温調整ができるようになっています。
しかし、外気温が高くなると熱を逃しにくくなります。さらに3つの要因が重なって、体がそれに対応できなくなったときに熱中症を引き起こしてしまうのです。

熱中症を引き起こす要因とは(図3)
  • 「環境」…気温が高い、湿度が高い、エアコンの室外機などの輻射熱がある。など。
    高温多湿、輻射熱がある環境下では、体からの熱放散が減少してしまうため、熱中症に陥りやすくなります。 
  • 「からだ」…高齢者、乳幼児、肥満、心臓病などの持病、低栄養状態、二日酔いや寝不足による体調不良、下痢による脱水状態の時。など。
    いわゆる体温調整がうまくいかない身体状態では熱中症のリスクが上がります。
  • 「行動」…長時間の屋外活動、激しい運動、水分補給できない状況。など。
    炎天下の下で長時間身体をさらすことで、体温上昇を招き、熱中症発症に拍車をかけます。

以下のことに注意して過ごしましょう。

  • 涼しい服装を身に着け、帽子などを着用する
  • 日中は考えて外出をし、日影で休憩する
  • 水分補給を十分に行う
  • 栄養のある食事を心がける
旬の食材を食べることが何よりもの熱中症対策

これらの食材に共通しているのは、主に夏に手に入りやすい食材だということです。今やスーパーに行けば季節問わずどんな野菜でも簡単に手に入りますが、やはり夏には夏野菜を食べることが体にとっては良いのです。夏野菜は「体を冷やす」といいますが、これは気温と共に上昇した体温を調整するという意味です。熱中症対策で水分を摂ることはもちろん重要ですが、きちんと食事を摂って野菜に含まれているビタミンやミネラルを補うことも重要です。体に必要な電解質を補正し、引き続き熱中症対をしていきましょう。

熱中症対策は、まず食事から*2

熱中症対策に効果のある食事内容とは、ビタミン、ミネラルをしっかり摂ることになります。

クエン酸

疲労回復に効果のあるクエン酸は、疲れやすい夏に大活躍です。
クエン酸が多い食材:レモン・オレンジなどの柑橘類など

ビタミンB1

糖代謝に役立つビタミンB1が不足すると、糖が分解できずに疲労物質が蓄積してしまいます。疲労がたまっていたり疲れやすいと熱中症に陥りやすいのです。
ビタミンB1が多い食材:豚肉・鰻・蕎麦・胡麻・大豆・玄米など

ビタミンC

抗酸化作用のあるビタミンCは、免疫力を高めてくれます。汗とともに流れ、消失が多くなるため、十分に摂る必要があります。
ビタミンCが多い食材:ピーマン・ブロッコリー・トマト・胡瓜・茄子など

もっと知りたい方へ

熱中症の症状を見逃さない! 見極めるポイントは
熱中症分類

熱中症は「環境」「体」「環境」の原因因子によって起こり、重症度はⅠ度、Ⅱ度、Ⅲ度に分類されます。
日本救急医学会では、熱中症の重症度を「具体的な治療の必要性」の観点から、Ⅰ度(現場での応急処置で対応できる軽症)、Ⅱ度(病院への搬送を必要とする中等症)、Ⅲ度(入院して集中治療の必要性のある重症)としています(表1)*3

熱中症の症状は大きく分けて4つあります*4
意識消失

気温が上がり体温も上昇すると、人間は血管を拡張させて皮膚への血流量を増やすことで皮膚温度を上げます。それで熱を体外へ放熱するのですが、立ったままだと血流が下肢に集中し、脳への血流量が減少するために意識障害を引き起こします。

熱けいれん

多量に汗をかいた時は、水分と共にナトリウムやカリウムなどの電解質が喪失します。ミネラル分が十分でない状態で水分を補給すると、体内の電解質が乱れ、こむら返りなどの痛みを伴う熱けいれんを引き起こします。

熱疲労

高温の環境下で運動量や活動量が多くなると、筋肉への血液の供給量が増大します。すると心臓へ戻るはずの血液量が減少し、心拍出量が低下してしまうことで循環血液量が減少します。そして循環不全に陥り吐き気などの熱疲労の症状が出現します。

熱射病

脱水と循環不全が進行すると自身による放熱や発汗ができなくなり、体温が40℃以上に上昇します。そうなると体温調整不全となり熱射病による昏睡などが起こります

重症度を見極めるポイント*4

重症度といってもなかなか判断が難しいかと思います。そこで救急搬送の目安として、

  • 意識レベルは低下していないか。受け答えや反応はあるか。
  • 自身で水分摂取をすることが可能か。
  • 冷所などで休憩して症状が回復したか。

が挙げられます。特に少しでも意識がおかしい場合は病院への搬送が必要になります。症状を見逃さないようにし、早期に病院で適切な処置をすることが重要です。

もしもの時の対処方法
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まずは日陰や風通しの良い場所に避難することです。衣服を緩め、なるべく身体から熱を放散させます。近くに自動販売機やコンビニがあれば冷たいペットボトルを購入し身体を冷やしましょう。 効果的な冷却箇所は、首の付け根、脇の下、太ももの付け根です。どれだけでも早く身体を冷却することが要となりますが、まずは熱中症にならないよう日頃から予防の徹底をしていきましょう。

環境省と厚生労働省は5月に公表したリーフレット「令和2年度の熱中症予防行動」*5の中で、「新しい生活様式」における熱中症予防行動のポイントについて説明しています。