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ナースBLOG Vol.7

いい出逢いでしたね

2022年06月28日
「いい出逢いでしたね」

当院は心臓をはじめとした、循環器疾患の急性期病院です。短期入院も多いですが、実は繰り返しお顔を拝見することも多いものです。というのは、長年の血管の変性もあるのでしょうか、繰り返し治療が必要な方も、あるいは少々身体に無茶が加わって繰り返し入院される方もおられるからです。みなさんに病気と寄り添いながら、10年20年先も今と変わらぬ生活を送って欲しい。つまり“健康寿命を伸ばしてほしい”私たちはそんな願いをいつも持っています。

いい出逢いからもたらされること

冒頭の言葉は、初めて心筋梗塞を起こし、治療・療養を終えて退院されるT氏からのお言葉でした。とくに何をしたわけではないと思っていますが、互いを尊重して高め合えるような、信頼関係というものが目に見えたようなそんな関係を築けました。何だか心が温かく、病院という場所で互いに良い効果をもたらす出逢いがあったことを嬉しく思いました。
心筋梗塞を患った方は「命の危機を思わせる恐怖」「あの痛みは二度と経験したくない」そんなことを言われます。T氏は自分の心臓血管のことを把握し、身体に優しい生活の勉強を始めました。看護師としてできることは、異常の早期発見に努めながら、健康寿命を伸ばすための生活を考えられるように支援することです。そのために時には患者様の生活に踏み込んで、心地の良くない話をすることがあります。食事、運動など生活変容を必要とする場合があるからです。そんな時にはやはり、信頼関係なくしては成り立ちません。大事にしたいと思っていることは“聴く”という事でしょうか。目と目を合わせて対話し相手の考えを受け入れてみるところから始めます。もしかしたらT氏自身もスタッフの気持ちを汲み取るスキルを持っていたのかも知れません。ともに考え、健康寿命を伸ばすために実践できる何かを見つけること、それはこれからの人生によい効果をもたらすはずです。
いい出逢いは私を成長させてくれ、また新たないい出逢いを作り、患者様に良い影響を与えられる。そんな良い連鎖が生まれると思っています。